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佐藤一央さんは、外国ルーツの子どもたちに短歌を教えてもいる=2024年12月25日午後0時3分、浜松市中央区白羽町の砂丘小学校、青田秀樹撮影

 22日に皇居・宮殿で開かれる「歌会始の儀」に、浜松市中央区の佐藤一央(いつお)さん(70)が出席する。3度の海外赴任で言葉に関心を寄せ、リタイア後は日本語教師として外国ルーツの子どもたちと向きあう。お題の「夢」に絡めて、そんな日々から生まれた三十一文字(みそひともじ)が披露される。

 福島県出身。大学卒業後にヤマハに入り、オランダと米国、中国に計18年駐在し、様々な言葉とともに暮らした。日本語を習得する人たちに出会い、米国では、子どもたちに文化としての日本語を学ばせる日系移民の人たちがいるのを知った。

《異文化は食に現る海苔弁(のりべん)をこわごわと見るオランダの子は》

 「文化」のお題で詠んだ直近の作品だ。黒いのりが敷き詰められた娘の弁当を見た現地の子どもたちの様子を通して、食文化の出会いを描いた。

 2014年に定年を迎え、早…

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